維新政治は子ども施策に力を入れているか
橋下市政では、敬老パスを有料化した財源を「次世代」である子どもたちに投資したという。その一例として中学校給食や、小中学校のクーラー設置、子ども医療費助成などがあげられるが、これらは当人たちが街頭演説などでアピールしている通りのものなのだろうか?
子ども医療費助成について
小学校入学時までだった子ども医療費助成の対象者をを中学卒業時まで、所得制限なしで拡大しており、あと7億円あれば高校生まで広げることが可能だという。これは敬老パス有料化によって生み出された財源によって可能になったとアピールしているが、実際は子どもを対象とした別の施策が削られている。
さて、もう一つの話題を。大阪市の子ども医療証ですが、小6までの所得制限を撤廃し、中学生の所得制限を緩和します。https://t.co/dMGYTaPP0I ただ、それと引き換えに、子どもの入院時の食事療養費の助成をやめます。
— ロンソル (@lone_sold_es) 2015, 10月 24
簡単に言いますと、所得の高い世帯のお子さんへの助成を始めますが、所得の低い世帯の(今までも受けていた)お子さんへの助成を減らしますっていうのが今回の制度の変更点です。タイムラインのどっかで、「児童手当も所得に応じたらいい」なんて言ってたような気がしたのですが、空目でしょうかね。
— ロンソル (@lone_sold_es) 2015, 10月 24
今回の大阪市の子ども医療の改悪(あえて言いますが)については、もっと広まってほしいと思います。とりあえず、この改定を見て高所得者層が転入することも願いつつ...。でも、正直言って「高所得者優遇、低所得者冷遇」といえるでしょうね。
— ロンソル (@lone_sold_es) 2015, 10月 24
教育費を5倍にした
「次世代への投資」として「教育費を5倍にした」とアピールしているが、実際には橋下市長就任以降、しばらく教育費は削減されており、2015年度に至ってようやく2011年度予算を上回っているものの、もちろん全体としては5倍になどなっていない。
5倍になっているのは「政策的予算」とカテゴライズされている部分を指していると推測される。美味しくない、異物が混入しているとして中学校給食が問題となっているが、その改善は十分になされることもなく、決算では90億円も余らせているという話もある。
出典 パネル風 橋下市長「教育費を5倍にした」のトリック|517住民投票|大阪市廃止分割|大阪都構想|大阪はひとつになってバラバラになる
その他の記事紹介
2015年 維新政治検証サイト
個別テーマ
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維新のマニフェスト実行率90%とはどういう意味か - miirakansu's blog
維新政治の不祥事について - miirakansu's blog
橋下の嘘・2015年11月現在 - miirakansu's blog
ウェブサイト
大阪の真実~政策検証サイト~自由民主党大阪府連大阪ダブル選挙に関する政策解説のための特設サイト | 自由民主党 大阪府支部連合会
翔の会 平松邦夫 Official WEBsite(平松邦夫さん)
橋下維新の会とハシズム - Everyone says I love you !(宮武嶺さん)
大阪W選挙プロジェクト“REAL” on Strikingly(SEALDs KANSAI)
動画
apanerohama さんのチャンネル - YouTube
2015年大阪市長選挙・大阪府知事選挙覚書
2015年大阪市長選挙候補者
高橋英尚
中川暢三
中川ちょうぞう|徹底した現場主義でプラチナシティを創造する。
中川暢三 (@Chozo_Nakagawa) | Twitter
柳本顕
柳本あきら(柳本顕)さん 大阪を豊かにする会 公式ホームページ(確認団体)
柳本 あきら (@yanagimotoakira) | Twitter
大阪市会議員(自民党)活動外伝 - livedoor Blog(ブログ)
吉村洋文
吉村洋文(よしむらひろふみ)(@hiroyoshimura)さん | Twitter
2015年大阪府知事選挙
栗原貴子
くりはら貴子(栗原貴子) (@kuriharatakako) | Twitter
松井一郎
大阪府知事 松井一郎 | 大阪府知事 維新の会幹事長 松井一郎のサイト
選挙公報
その他
住民投票に関する他県の友人とのLINEのやりとり
橋下の嘘・今昔
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敬老パスはなくしません?JRや私鉄利用を可能にします?
橋下氏は市長選前、「敬老パスの見直しは、JRや私鉄利用を可能にするに当たって、常識的な線での上限だけ設定させて欲しい」と説明してたhttp://t.co/VD39IIKZCg 。彼が市長になった後、説明通りだっただろうか?
— 結 (@yuun08)
2015, 2月 15
矢継ぎ早に劣化する「都構想」
橋下徹と維新による都構想の説明とその後・1 「平成27年4月に都構想導入」 ⇒「もともと平成27年4月というのは現実的に無理な話」 「人口30万人規模の特別区8~9区」 ⇒70万人規模も含む特別区5区 pic.twitter.com/fxJeVMETEl
— もうすぐ33歳 (@ishincheck)
2015, 2月 14
橋下徹と維新による都構想の説明とその後・2 「都構想には4千億円の再編効果額がある」 ⇒1億円 「財政効果は都構想の全て」 ⇒「財政効果は意味がない」「僕の価値観は財政効果に置いてない」 pic.twitter.com/OZN03IhHOT
— もうすぐ33歳 (@ishincheck)
2015, 2月 14
橋下徹と維新による都構想の説明とその後・3 「区割り案…公募区長に1年間かけて3案…住民の皆さんの声をしっかりと聞いて案を作らなければ」 ⇒区長就任直後からたった2ヶ月で、住民意見を聴取せず細かい検証なく作成 pic.twitter.com/VOko9ffA0n
— もうすぐ33歳 (@ishincheck)
2015, 2月 14
橋下徹と維新による都構想の説明とその後・4 「都構想の設計図を見たくないですか」 ⇒「いちいち市民が知る必要ない」 「住民投票で反対なら政界引退」 ⇒3年前「住民投票で問われるのは区割りだけ。大阪都の是非は問われません」 pic.twitter.com/buztft1OrA
— もうすぐ33歳 (@ishincheck)
2015, 2月 14
橋下「大阪都構想は効果額の話ではない」 2015.2.19 https://t.co/AM7jVfhBq7 橋下は昨年の今頃、効果額の三色グラフを使って 「これが都構想の全てと言っても過言ではありません」 と説明していましたが。 pic.twitter.com/jaxEYhgJ0t
— もうすぐ33歳@中原徹は教育長を辞任せよ (@ishincheck)
2015, 2月 19
○出直し選挙時 橋下「都構想の設計図が見たくないですか?」 ○昨年夏 橋下「設計図をいちいち市民が知る必要はない」 ○現在 橋下「わからないでは有権者にも責任がある」 でも言論統制をしてデメリットをひた隠す橋下。信じられますか? pic.twitter.com/AjD5VNLS4K
— fckisn@大阪都構想の詐欺を暴け (@fckisn)
2015, 3月 7
5年前、橋下氏が「30万人規模の特別区にするべきだ」としてた当時、彼は「50万人を超えたら、もう住民のみなさまの顔が見えなくなる」http://t.co/EMSpHDRwro と主張していた。 今度の住民投票の新南区は69万人、新北区は63万人、新東区は58万人
— 結 (@yuun08)
2015, 3月 16
「(大阪都構想で)住民サービスが極端に下がることはない」http://t.co/Mpp3McZstH と橋下氏。 これまでの「下がらない」を「極端に下がらない」に後退させたが、これさえも彼は言えないはず。協定書案をまとめる過程で「どの程度の低下で済むか」を確認していないのだから
— 結 (@yuun08) 2015, 5月 11
ドーンセンターとクレオ大阪は「二重行政」?
大阪維新の会が二重行政の一例として上げていた施設に大阪府のドーンセンターと大阪市のクレオ大阪がありました。
しかし、府知事時代の橋下さんはドーンセンターを潰そうとしていました。クレオ大阪だけ残っても、大阪市民以外の受け皿がなくなってしまいます。ドーンセンターを残すとしても、そもそもそのドーンセンターを潰そうとしていたのは橋下さんでした。
橋下さんは単に自分が潰したい施設を「二重行政」という言葉でオブラートに包んで政治抗争に利用しているのではないでしょうか。
堺市の竹山市長はボーナスを2回もらった?
橋下さんが2015年2月15日に堺市内で行なった街頭演説で発言した内容について、竹山市長によるご意見です。
堺市内での維新の会タウンミーティングに関する取材がありました」
赤バスはなくなりません?
@ahobonbon @ManabeToshinaga 過去の橋下発言! 赤バスはなりません偏向報道だと発言してた 2:30秒から http://t.co/DdJoPcHz1s その後、ほとんどの赤バス路線は廃止された・・・ 橋下発言を信用できるの? 大阪市民は考え無いと・・・
— ナニワ大阪 (@tanabe959)
2015, 2月 23
選挙が終わればサービスカット
つい2年前、選挙後になって唐突に「贅沢を改める」「他都市と同レベルに」http://t.co/CCgV83w4zQ と言い出した。もうすぐ選挙なんだね RT @tohohodan 大阪市幹部会議 「全国トップレベルの市民サービス目指す」pic.twitter.com/Ni4n3BvwOg
— 結 (@yuun08)
2014, 9月 9
維新2011統一選マニフェストには「特別区は、現在大阪市が提供している住民サービスの全て(敬老パス制度を含む)を提供します」http://t.co/IpShlnxetWという不思議な一文がある。当然の事で普通書かないが、市民の心配を受けて書いたのだ。そしてサービス削減は実施された
— 結 (@yuun08) 2015, 5月 6
橋下氏の市長選マニフェストには大阪市の財政問題に対し、人件費削減や土地売却などで財源捻出http://t.co/Y2jV7TCk0e と記す。 だが就任4か月の予算編成で彼は「土地売却益に頼っていてはいけない。大阪市民の住民サービスは贅沢過ぎる」と住民サービス大幅削減を言い出した
— 結 (@yuun08) 2015, 5月 6
「大阪府廃止構想」から「大阪都構想」へ
パソコン作業をしていたら、懐かしいデータが出てきたのでご紹介いたします。橋下知事「府を解消する」権限市町村へ移譲検討。 pic.twitter.com/ERUnpjv9mo
— 床田正勝 (@tokodamasakatsu) 2015, 5月 12
民主主義をバカにしているのは誰?
「僅差でも多数意見は多数意見として扱わなければならない」と朝日新聞を避難していたのに、住民投票では反対多数の民意を無視しようとする橋下さん。
朝日新聞は、結局のところ、自分たちの価値観に合うものは51%の賛成でも突破せよ。そして自分たちの価値観に合わないものは49%の反対を尊重せよと言う論。何とも民主主義をバカにした論だ。筋は一つ。決定できる民主主義で51%を尊重するのか。
— 橋下徹 (@t_ishin) 2012, 3月 15
3年間ののツイートだが、「49%の反対を尊重せよ」って、橋下氏らが、都構想の住民投票結果についてやってることだよね。 「何とも民主主義をバカにした論」とのことだが、そうか、彼らは、民主主義をバカにしてるのか https://t.co/MV3ZSTgkjt
— 結 (@yuun08) 2015, 11月 16
保育士を増やすには?
2013年12月、維新・橋下大阪市市長は、市の保育士等の給与の削減を指示した。
— 日本人ジョーク(bot) (@Japanese_Joke) 2019年1月20日
2016年3月、橋下市長は、保育士の不足に「給料を上げれば良い」と公言した。
2019年1月、維新・吉村大阪市長は、保育士不足対策に帰省費用やUSJ年間パスポートの購入費を一部補助する方針を示した。
「大阪都構想」が作り出す「ムダ」──多重化した現実を生きること
「大阪都構想」はなぜわかりにくいのか
「大阪都構想」は2つの顔を持っている。「大阪都構想」とは、大阪市を無くし、選挙で選ばれた区長と議会が区政を行なう「5つの特別区を設置する」というものであり、住民投票で判断されるのは「大阪市廃止と特別区設置の賛否」である。もう1つは、大阪維新の会の代表である橋下徹が語る「大阪都構想」で、大阪府と大阪市の二重行政のムダを解消し、権限を集中させることで大阪府が「強い広域自治体」となり、大阪市を特別区に再編することで住民に近い「優しい基礎自治体」を実現するというものである。前者は「大阪都構想」の制度的な枠組みの実体であり、後者は「大阪都構想」の理念ないし理想を述べたものと考えればよい。
「大阪都構想」がわかりにくく「説明不足」と言われる原因は、制度的な枠組みの中には橋下徹が語る理想を実現する根拠が存在せず、どれだけ説明されても夢物語の域を出ないというところにある。橋下が「大阪都構想」を唱え始めた当初は、大阪府と大阪市の二重行政を解消すれば、年間4000億円の財源が生まれ、これらを住民サービスの充実や大阪全体の経済戦略に活用できると言っていた。しかし、府市の行政業務が精査された結果、二重行政と言えるようなムダはほとんど存在せず、府市の統合効果額は年間1億円程度に過ぎず、大阪市の特別区への移行コストは少なく見積もっても680億円にも上ることが明らかになった。それにもかかわらず、橋下徹率いる大阪維新の会は「二重行政を解消し、豊かな大阪を作る」というアピールをやめようとしない。
「ムダ」を作り出すための仕組み
ムダがないにもかかわらず、二重行政を解消することを強硬に主張する「大阪都構想」とは「ムダを作り出すための仕組み」なのだと言える。「年間4000億円の財源が生まれる」と強調されていたように「ムダをなくす」ことで利益が生まれると考えられている。「豊かな大阪を作る」ためには「二重行政を解消」すればいいらしい。「ムダ=二重行政」をなくせば「利益が生まれる=大阪が豊かになる」とはごく単純なロジックであり、方向性としてはまちがっていないことになる。ところが実質的な「ムダ」が存在しないとしたらどうだろう。「大阪都構想」は、現実から目を背けさせ、ありもしない「ムダ」を作り出して、われわれを先行きの怪しい未来へ引きずりこむ役割を果たしているのが実際ではないだろうか。
何をムダと考えるかは人によって、また状況によっても異なる。似たようなものであっても活用されていればムダではないし、ある人にとっては無用なものでも別の人にとっては必要不可欠なものかもしれない。そういうものの蓄積をわれわれは「余裕」と呼ぶのではないだろうか。余裕があればこそ緊急事態への対処も可能になるし、それは日々の生活に豊かさをもたらしてくれるものでもある。
多重化した現実を生きる
ホームレスの人たちと接しているとしばしば二重化した現実に突き当たる。誰もホームレス生活を送らずに済む社会であるべきだ。自立支援事業に代表される「ホームレス対策」や生活保護といった制度がある。それらの制度を利用する人もいれば、それらの利用を拒み公園や路上での野宿生活を選ぶ人たちがいる。その人たちに対して「ホームレス対策」や生活保護を押し付けることはできない。現行の「ホームレス対策」や生活保護には問題点も多く、利用したくても利用できないという現実があることをわれわれは知っているからだ。
われわれが生きている社会の現実は二重三重に重なり合っており、その人の立場や置かれた状況によって現れるものが異なるのが当たり前なのだ。これまで大阪市が行なってきた「ホームレス対策」には多くの問題点がある。しかし、それでもそれらの仕組みによって救われた人たちも多い。現実はどちらかが正しくて、どちらかがまちがっているというふうには割り切れない。われわれは「今こうしてここにいる」ことをお互いに肯定するところから出発しなければならない。誰かにとっては「ムダ」で「まちがった」生き方に思われても、その人がそのようにして今ここにいることを否定することに何の意味があるだろうか。
橋下改革の中では「民間活力の導入」の名の下に公共施設の民間委託が推進されている。「単なる憩いの場としては維持費ばかりかかる公共空間」を一部有料化して収益が上がるようにすれば「ムダをなくして利益が生まれた」ことになるのだろうか。ありもしない「ムダ」を作り出し、実質的にはわれわれの暮らしから余裕を奪うような二分法は疑わしい。われわれは多重化した現実を生きる当たり前の社会をこそ肯定し、お互いを認め合いながら豊かさを享受していきたい。それは、現実から目をそらさずに協働を模索することで今ここからでも可能なことなのだ。